しかはま自然観察会


『 人も 自然も みんなともだち !』a@7

代表責任者 古高 利男
270―1132
我孫子市 湖北台2-14-7
09072759890
2011年 8月30日(火)
期 日:2011年7月29日〜31日(2泊3日
天 気豪雨→小雨→曇り

場 所日光中禅寺湖菖蒲が浜キャンプ場
○参加者: 総数32名  内訳: 大 人 14名
小学生  14名
幼 児  4名
内 容:トンボとり、水辺遊び、森林浴、しゃぼん玉飛ばそう
サバイバルメシ炊き、サバイバルランタンづくり、花火、星の観察
活動報告:
7月29日(金){1日目}  天気:曇りのち豪雨
  第一陣の4家族が、11時に集合する。場所の選定をして、早速、テント設営にとりかかる。1年ぶりのテント設営だ。2人は初めての体験の中、とうとう説明 書を引っ張り出してきた。だんだん雨足が強くなってきた。みんなで協力し、なんとかテントを設営できた。フライとして張ったブルーシートからは土砂降りの 雨水が「ザワーザワー」と落ちてくる。その排水のために、川を堀り、支流までつくった。
 一段落して、昼食だ。ほっとしながら、雨を観察するのも風情があっていいいと、そのときは思ったのだが・・・。
  思わぬ暇ができたので、空き缶を利用したサバイバルランタンづくりをはじめた。飲み干したばかりのビール缶をカッターで切り落とす。4×5の窓を一つつく ればいいのだ。後は、テッシュペーパーで芯をつくりアルミホイルで固定する。そこに、いらなくなった天ぷら油を注ぎ込む。マッチで火をつけてみると、 ボーっとした明かりで、なかなか風情があるのだった
  夕食は、山口シェフが腕をふるい、ちらし寿司をつくってくれた。「酢メシは、こういうときに、食中毒を防ぐのにもいいんだ」と口上。子どもたちがいるバン ガローに鍋ごと持ち込み、みんなで輪になって「おいしいね」と語りながら食べた。おかわり3杯目の女の子には、雨で沈みがちな空気を明るくしてくれた。
 靴はどの子もびっしょり濡れている。その靴をはいて傘をさし、風呂場に向かう。湯の暖かみは、心と体をゆったり伸ばしてくれた。
 テントの中は男だけだ。「明日は、晴れるよね?」と、三人で顔を合わせた。ブルーシートには激しい雨が降り注ぎ、その期待感を闇に放り込んで行く。


●7月30日(土){2日目}  天気:曇りときどき小雨


 テントの前には、本流と支流の跡がくっきりと現れている。「よく降ったなー」と言いつつ、気持ちははずんでいる。傘のいらないテントがいい。
 御来光は拝めなかったが、テントの周辺を散策しながら新鮮な空気をいっぱい吸い込んだ。朝食は、シチュウーと炭火焼きフランスパンだ。子どもたちの食欲の旺盛なこと。フランスパンを、一人で5片も食べた女の子がいた。たくさん食べてくれることはうれしいことだ。
  だんだんと雨が上がってきたので、なまった体をほぐしに散歩に出かけることにした。近くの「さかなと森の観察園」(旧日光養魚場)だ。いろいろなマスがい る。手づかみ体験コーナーは、子どもたちの人気スポットだ。両手でつかみあげた子どものニコットとした表情がいい。エサをあげながら池を周遊する。途中の マスの自然産卵場はいい観察場だった。地獄川の一部にたくさんの水草が生え、そこに産卵を促すマスたちの行動を観察できたのだ。やっぱり、本物に触れると 深みが出てくる。コケの様子や野鳥の観察にもよい観察園になっていた。
 11時すぎにはすべての家族が集合した。さっそく開校式。梅北さんの司会で、昨年のキャンプを思い出しながら今回の抱負を「千花さん、三美さん」が述べてくれた。
  昼食のあとは、しばらく自由行動。トンボとりに夢中になる子は、虫かごにごっそり入れている。「トンボの佃煮ができそう!」と、大人たちが笑顔になる。水 辺で石を投げたり水切りをしたり、お兄さん方と大きな石の投げっこしたり。椅子に座ってそんな子どもたちを見ながら、湖とその先にある山々をながめている 大人たち。いい情景だ!こんな風景のいつまでも続くことを願っているのが、のらえもんなのだ!
  隣のテントのお兄さん・お姉さんたちがしゃぼん玉を飛ばしてきた。「これには、負けてはおれない!」と、時間を早めて、持ってきたしゃぼん玉を子どもたち みんなで、どんどん大空に飛ばした。一気にたくさん出す子・大きくしてから放す子・2人でしゃぼん玉の中にしゃぼん玉を入れようとする子どもたち。それぞ れが、それぞれの思いを込めて飛ばすしゃぼん玉。その光景を、カメラマンの山口さんがワンチャンスを狙っている。
  午後4:00すぎ。いよいよ「サバメシ」に挑戦する時間だ。「サバメシ」とは、サバイバル飯炊きである。ビール缶2個、牛乳パック3箱、米120グラム、 これだげあれば準備完了だ。カッターナイフでかまどを作れば、後は牛乳パックの小片をどんどん燃やすだけだ。火への興味は尽きないようで、どの子もマッチ をすり火を絶やさないように真剣だ。「火をつけるのが、おもしろい」と、のびをしながら言う子ら。そのサバメシを主食にして、おかずはバーベキューの焼き 物だ。肉・野菜がどんどん出てくる。
子どもたちは、片手におかずの皿を、もう一方の手にはあの「サバメシ」が握られている。茶碗にくらべ、食べづらいサバメシを、最後まで食べていた。「自分で炊いたごはん!」という思いがいっぱいあるのだろう。そんな光景をみると、ほほえましくなってくる。
 小雨がぱらつき、花火は中止。5年生の三美さんが「子どもは何人?」と聞いてきて、子どもの数だけ分けてくれたのだが・・・。風呂に行ったり、歯磨きをしたり、寝る準備が始まった。子どもたちは、どんな夢をみるのだろうか。
  大人の交流会は、9:00すぎから始まった。テントの一隅においたテーブルの回りに、ぎゅうぎゅうづめで14人のフルメンバーが集合した。なぜか、飲み物 が早々に無くなりはしたが、その分、話しの輪が広まった。トンボとりやしゃぼん玉をとばす昼間の子どもたちの様子からはじまり、サバメシ・バーベキュー・ 豪雨のこと、そして田中正造と足尾銅山の関わりのことまで話題にでる。最後は、「大人ののらえもんの活動をそろそろ始めるよ」と、山口さんがのらえもんの 夢を語ってくれた。
 今夜の交流会の和やかさと広がりは、のらえもんの活動を10年間続けてきた結果であり、その延長線上にある。今までのすべての参加者がつくりあげてきたものなのだ。
 湖畔のテントサイトは、未来を担う子どもたちを、みんなで協力しながらしっかりと育てたいという熱気に包まれていた

7月31日(日){3日目} 天気:曇りときどき小雨
 午前4:00,突然の地震である。「ドッドッドッグラグラグラ」と、地面から鈍く重い音が伝わってきた。「雨に、その上地震かよ」と、文句を言ってみたくなる。「震度5かね?」「東京のほうは3らしいよ」、あさの挨拶は地震情報からだった。
 御来光は、今日訪ねる千手ガ浜の森の上に、光を届けていた。朝食は、昨夜のバーベキューの残りの食材で作った豚汁風スープとフランスパン、グレープフルーツだ。よく食べる!湖畔の風景が、早朝から食欲を増してくれたようだ。
 今 日の活動は、西の湖から千手ガ浜まで森林浴をしながら、森と川と生き物たちの関わりを感じることだ。車6台に分乗して、出発。赤沼からは低公害のハイブ リット車に乗り込んだ。緑のトンネルの中をゆっくりバスが走る。まるでサハリパークのようだった。突然、運転手が、「鹿がいるよ」と教えてくれた。カラマ ツ林の奥の方に、メスのような鹿がT頭、こちらをじっと見ている。まるで「なんか、珍しいものでも、いたの?」というような表情だった。
  西の湖に到着。大きなカラマツ林の中だ。外山沢川にかかる橋を歩きながら、「これが本物の川の様子なんだね」と説明する。前日の豪雨にもかかわらず、水は 濁っていない。森は、水の濁りを押さえていてくれたのだ。水量も、事前の調査できたときと変わらない。そして、秋にはたくさんのマスの遡上がみられるとい う。森は、水の濁りを押さえたり水量を調節したりしながら、鹿やマスなどのたくさんの動植物を育んでいるのだ。
  カラマツ林の次に現れたのは、白樺の木だ。「白い肌をよく見ると、なにか文字が書かれていませんか?」「・・・」「へ、という文字を読みことができま す。」「の、も読めて、へのへの文字があるのが、白樺。ないのは、これより標高1500メートル以上に生える白樺で、ダテカンバと読んで区別していま す。」そんな説明をしていると、まるで死体のように地面に寝ている白樺が見えてきた。「ここはミズナラ林になっています。ミズナラの木が大きくなって、白 樺の木に日が当たらなくなったんですね。もともと白樺の木は陽樹といって、太陽が好きなんですね。草原になったところに一番早く林をつくるのが、白樺で す。ミズナラは日陰が好きです。白樺が大きくなり日陰ができると、ミズナラが芽生えてきます。ミズナラが大きくなると、どんどん林床には日が当たらなくな ります。こうなると、もう白樺は生きていけないようです。」ハルニレ・ドロノキの林をすぎ、鹿も食べないというマルハナブキの群落を見ると、林間から湖が 見えてきた。中禅寺湖だ。のらえもんのキャンプ場は、ちょうど向こう側になる。今日は、あいにく濃い雲がかかっていて、何も見えない。天気が良ければ、 2484bの男体山がで〜んと立ち、湖上に遊覧船が浮かんでいる絶景なのだが・・・。
 千手ガ浜は、海のように波立っていた。子どもたちは「水に入っていい?」と聞きに来る。元気がいい!両足を水浸け、波と遊んでいる。
10:25分、バスに乗る。のらえもん夏キャンプの活動はすべて終了した。
12:00、閉校式。大樹くんと将弥くんが「おもしろかった」と感想を述べてくれた。テントをかたづけて、13:30には解散となった。



2012年(平成24年)のキャンプに向けて
 1・2回のキャンプで、次年度のキャンプの方向性がはっきりしてきた。
 それは、湖畔の水辺環境を最大限に生かし、親子全員の関わりを深めた活動を考えたい。そうするとテーマは「ゆっくり・じっくりサバイバル」だ
主な活動は、 ○カヌー教室
○水辺探検隊・・・石投げ・いしきり・水辺の生き物探し
○再度チャレンジ「サバメシ」「ランタン」づくり
○広場でゲーム・・・縄跳び・ジャンケン列車・読み聞かせ
○しゃぼん玉とばそう、天まであがれ!
○トンボとり・草笛づくり
○花火・星の観察

 3回目の夏キャンプは、テントの回りにタープを 張り、テーブルを囲んで赤やブルーの椅子を並べる。本を読む人・登山の話しする人。その回りでは子どもたちがトンボを追いかけ、いっしょになって少年時代 の追憶に浸っている人も。カヌー教室では、コツをわかりやすく説明している人。その後ろで、ルールを守ることの大切さを言い聞かせている人。失敗を恐れず 挑戦する意欲には、みんなで称賛する風景。
 どんな失敗も次へのステップアップ、しっかり準備して挑戦だ、みんながいてぼくが・わたしがいる、みんなみんな友だち、どの子も宝、どの家族も宝、みんなが宝

***親と子の生き生き感想***
できるだけ、原文を表記しています。)
(*印は、5・7・5で表してみました。



○日光で、千手ガはまをあるいた。ながかったので、つかれた。

上沼田小 2年1組 Y

○雨がふっていて、花火ができなかったのがざんねんだった。でも「サバメシ」がおいしかったし、火をつかうこともたのしかった。

*かかといたいいつまであるけばみずうみか

上沼田小 5年1組 Y

○のらえもんキャンプも2度目になると、余裕があるように感じました。昨年と違って、気温も低かったので、シチューや豚汁などのあたたかい食べ物がうれしかたです。次回も参加したいです。

*雨降って 仲がかたまる のらえもん              

                             



○バスの外にしかがいたのがすごかった。石をなげたのが、楽しかった。

*バスの外しかがいるようれしいな     

上沼田小3年1組 S

○ いつもありがとうございます。ゲームをやる子どもも、自然があると自分たちで遊びを考え楽しんでいます。サバメシも、いい経験でした。親子でキャンプもい いなーと思うけど、やっぱり大変ですよね。のらえもんは、子どもにいい体験を沢山させてくださいます。感謝。来週の桃狩りも、楽しみです。      

                             



○水あそびとシャボン玉がたのしかったので、またやりたい。水が雨で多くなっていた。きりで山が見えなかった。

*シャボン玉天までとどけみんなのこころ

上沼田小 2年1組 T

○イベントが盛りだくさんのキャンプだったと思います。雨が降ったとは思えない充実感でした。ありがとうございました。

*湖で遊ぶ子供の夏休み                    

母・父



○水あそびでいちばんたのしかったのは、くつにすながはいったことです。ちょっとこまったこともあったけど、たのしいのもありました。

*水あそびめちゃくちゃたのしくはしゃぎだす

上沼田小 3年1組 K

○来る前は「どんな所だろう?」と、ドキドキしながら来ましたが、パパさん方の おかげで、のんびりと楽しく過ごすことができました。サバメシは、なかなか火が安定せず大変でしたが、頑張った分、とても美味しかったです。先生、お父様 方、ありがとうございました。樹林では倒木が多かったことに驚きました。又、シカから守るネット・電気あみ等、やはり人の力もなくてはならないことを実感 することができました。

                           



○大雨と、じしんで、こわかったけど、キャンプは楽しかったです。また、のらえもんのキャンプに行きたいです。

*トンボさんつかみにくいなむつかしい         

栗原北小 K

○このような自然の多い所に、息子を遊びに連れて行こうと、日頃思っていましたが、なかなか機会に恵まれず、今回は大変助かり、又、お世話になりました。のらえもん初参加ですが、これから2回・3回と参加して行こうと思います。

                           



○今回はおなかがいたくて、そんなに楽しくはなかったけど、バーベキューが楽しかったです。夜、じしんがあって、びっくりしました。今回は、ほとんど雨でやることもそんなになかったし、雨だったから動きずらかったです。

*雨ばかりおなかいたくてさいあくだ

*とんぼがねいっぱいいてねつかまえた

*とんぼがねいっぱいいてねじゃまだった

横浜市上末吉小 4年1組 H



○29日から31日までの間いろいろなことがあったけど、がんばってのりこえました。ちらし寿司は、3杯もおかわりしました。サバメシをつくるときにたおしてしまったので、さいあくでした。たのしかったです。

*バーベキュー焼いて食べて楽しいよ

*ちらしずしいろんなものが入ってた

*山登り登って遊んでおくれたよ

鹿浜西小 5年1組 Y

○大雨の中、でも楽しいキャンプでした。となりのお兄さん・お姉さんたちとの交流もあり、とくに子どもたちがまずうちとけて友だちになり、大人たちもそのおこぼれをいただくかたちで交流をさせていただきました。雨の中、親たちの飲ミニュケーションは、楽しく終わりました。

                            



○ぼくは、とんぼとくわがたをとりました。くわがたととんぼをたたかわせました。くわがたがかちました。

*とんぼはねくわがたよりもよわいんだ

鹿浜西小 3年1組 I

○29日から31日まで、いろんなことがあっておもしろかったです。私は、とな りのお姉さんたちと遊べたことがたのしかったし、サバイバルめしを作ったりしてすごくおもしろかったです。初めて「しか」をみられたりしたのがうれしかっ たです。それと、バーベキューがおいしかったです。

*しかみつけじっと動かず見つめ合う

鹿浜西小 5年2組 I

○今回も楽しかったです。サバメシが上手にできなかったので、家でチャレンジしたいと思います。

*雨の中テントの下で反省会

*大雨と地震に負けぬのらえもん                  

                            

○今回も楽しかったです。あいにくの雨でしたが、たくさんの学べる事がありまし た。サバメシもおもしろかったし、魚の森もたのしかった。となりのお姉さんたちも仲良くしてくれて、一緒にお風呂に入ったことがたのしい思い出です。子ど もたちは、自然の中でのびのびとたのしく大らかにすごせました。千手ガ浜に行けてよかったです。少しキャンプになれてきましたが、来年も、またいきたいで す。

*空き缶でごはんをたいてリサイクル

*大雨と地震にみまわれひなんのよう

*雨にも負けず自然の中でのらえもん

                             母



○キャンプでいろいろできて、たのしかった。おもしろいことがあった。

*なつのあさせみがみんみんうるさいよ

鹿浜小 2年2組 K

○わたしは、キャンプは2回めで、またちがうかんじがしました。らいねんは、虫をたくさんとること。ありがとうございました。たのしかったです。

鹿浜小 5年2組 K

○今年は少し歩くところが変わり、新しい空気を吸い、楽しい散策が出来ました。 雨で緑がきれいなのが、印象に残りました。30日の1日のスケジュール、初めてのご飯作り、大人も子ども一つになり、その姿に「和」が出来ていると思えま した。先生・お手伝いの方にはいつも感謝いたします。ありがとうございました。

祖母



○1日目は雨で、寒かったです。(気温は、15.6℃でした)雨の日のキャンプもたのしかったです。2日目は、はれでした。たのしかったです。

鹿浜小 3年1組 U

○1日目からあいにくの雨でしたがと、それなりに工夫して「雨もまたヨシ」と楽しめたようです。もちろん父も楽しみました。ハイキングでは、4才の玲奈も、たくさん歩いて、大満足だったようです。来年はテントが増えるといいな。

*雨ふって工夫の連続のらえもん

                             


○のらえもんは、一つの家族のようですね。

*しゃぼん玉菖蒲が浜の水に舞う                 

*のらえもん千手ガ浜でたのしいね

藤井 昭代



○3日間の私の感想を、31文字で表してみました。

*バス停を降りれば通る山口さん荷物でいっぱい車の中は

*リヤカーに荷物を積んで歩み出すカヌーの浮かぶ湖見ながら

*のらえもん夏キャンプ2回目は雨が促す生活の知恵

*1年に1回だけのテント張り雨の中で説明書読む

*溝をほる支流も掘って排水の手の休めない豪雨のテント

*雨しのぎやっと一息昼ご飯片手にビールイカめしほうばる

*よく降るねと何度も話し顔を見るのんびりできる雨に感謝

*夕飯は山口シェフのちらし寿司輪になって食べるバンガローの中

*傘をさし足元気おつけ風呂へ行く湯あそびもして喚声あげる

*スニーカーぐっしょり濡れて傘を持つ遠くの明かりトイレのしるし

*サバイバル飯炊き始め煙り立つ民のかまどはにぎわいにけり

*吹く風をあやつり上がるしゃぼん玉子らの未来の希望を乗せて

*赤々と炭火かがやく湖畔上肉は焼かれて口口に入る

*暗がりに狭いテーブル囲みおる心広がる談笑の和

*誰しもがやさしくなって帰るとき千手ガ浜の森をみつめる

*のらえもん夏のキャンプが終わったねカヌーの計画脳裏に広がる

古高 利男