「のらえもん」とは、「野良で働く人」という意味です。 この言葉の中に、自然のことを学んだり体験したりしながら、自然の仕組みの不思議さに気づいたり、驚いたり、感心したりできたらいいな、この自然がもっと 豊かになればいいな、そして人と自然が、みんな友達になれるといいな、という願いをこめています。 のらえもんの活動は、より本物の自然に触れながら、自然の仕組みに気付き、驚き・感心するなかで、自然を友だちと思う心情を深めようとしています。

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のらえもんの歩み

平成13年(2001年)4月~

千寿第八小学校の4年間(2001~ 2004年)子どもたちの自然への関心を高めるために、展示をしたり、広報誌を発行したりする。

平成16年(2004年)4月~

のらえもんで、初めてフィールド活動を行う。

平成17年(2005年)4月~

開かれた学校づくり協議会の活動の一つとして、「しかにし自然観察会のらえもん」を発足させる。足立区立鹿浜西小学校の親子の参加を原則とし、月1回のペースで活動を始める。活動内容は、地域の自然・歴史・文化に眼を向けていくことにする。

<1年間の参加者 子ども348人、大人356人、合計704人>

平成18年(2006年)4月~

活動を引き継ぎながら、活動範囲を広げるために、移動手段にバスを取り入れる。
サケの遡上見学を取り入れる。

<1年間の参加者 子ども252人、 大人251人、合計503人>

平成19年(2007年)4月~

フィールド活動に重点をおきフットワークをよくするために、開かれた学校づくり協議会から独立した「しかにし自然観察会のらえもん」とする。
田んぼの観察会を取り入れる。

<1年間の参加者 子ども252人、大人259人、合計511人>

平成20年(2008年)4月~

募集対象を、それまでの1校だけから地域の4つの小学校(鹿浜・北鹿浜・上沼田・鹿浜西)へと広げる。名称も「しかにし」から「しかはま」へと変更し、「しかはま自然観祭会のらえもん」とする。

<1年間の参加者 子ども92人、 大人106人、合計198人>

平成21年(2009年)4月~

会員制として年会費(1家族1000円)を徴収し、新たな出発をする。それまでの不特定多数への呼びかけから、顔の見える目的意識をもった集まりとなる。
会員数38家族、スタッフ9人でスタートする。
のらえもんのマークが出来る。

<1年間の参加者 子ども340人、 大人311人、合計651人>

平成22年(2010年)4月~

会員数84家族、スタッフ9名でスタート。鹿浜地域の他に、古千谷・本木・寺地・平野・千寿からも参加。稲作文化体験では、田植え・稲刈り・のらえもん米の購入協力・注連縄づくりを行い、人と田んぼのつながりを追求した。

<1年間の参加者 子ども510人、大人437人、合計947人>

平成23年(2011年)4月~

会員制になって3年目。会員数63家族、スタッフ20名でスタート。学校数は、発足当時の4校から16校(鹿浜西、鹿浜、北鹿浜、上沼田、鹿浜第一、皿沼、新田、江北、西新井第二、足立入谷、小千谷、中島根、栗原北、中川北、鹿浜幼稚園、加賀保育園)へと広がり、「しかはま」から「あだち」の「のらえもん」へ衣替えしつつある。
本年度は、のらえもんが発足してから11年にあたる。そこで、それまでの活動をふり返りこれからの活動のスタンスを明確にするために、6月18・19日、「のらえもん10周年特別企画・・・山村の力、恵み・風景・人情」の活動を45名の参加で実施した。場所:葉留日野山荘
この企画の2日目、森林塾青水の方々が自然観察の指導員として上ノ原の草原を案内していただいた。
収穫祭を初めて実施した。塩山の宮原様のご協力のおかげで、大根・さつまいも・里芋・白菜の本物の収穫に親子で参加し、持ちきれない収穫物でみんな笑顔になった。4回目のスキー教室では、リフトを存分に使い大いにスキーを楽しむ親子が増えた。足立の花火見学や工場見学を企画してくれるなど、保護者同士の関わりがいっそう深まってきた今年度ののらえもん活動であった。

<1年間の参加者 子ども467人、大人359人、合計826人>

平成24年(2012年)4月~

会員数58家族、スタッフ18名でスタート。会員数は減少傾向であるが、リピーターが多くなってきたことや会員同士の仲間意識が向上してきた。また、所属する学校の壁を越えて、子どもも大人も「のらえもん」として活動に参加している。男性の参加が多くなり、役割分担を担ってきてくれた。
本年度も、のらえもんのスタンスである「生産体験」を中心に活動を展開してきた。とかく消費中心の生活になりがちであるが、五感を働かせて自らの手と足を動かすことで、消費にも新たな目が注がれる契機になったのではないだろうか。
その一つの活動に、「夏キャンプ体験」があった。今回は、初めてのオートキャンプを日光大谷川で実施し、初めてテントを張ることやその中で寝ることを体験した。また、サバメシ(サバイバル飯の炊き方)・火をつける・木工クラフト・川遊びなどの生活の原点となる活動ができたことである。子どもたちは「仲間」をつくり、へびやカエルをとりながら川遊びに夢中になる。そして「ジュニアのらえもん」の発想が生まれた。
みなかみ町藤原で古民家再生活動を森林塾青水と始めた。里地里山の生活体験のできる拠点にしていく予定だ。4月の連休に、古民家の片づけをしてきた。地元の協力を仰ぎ、交流を深めながら、生活体験をくりかえしつつ山村の恵みに気づき・関わり、そして生産者への目線を培っていきたいと思う。それが「のらえもん自然塾」の開講であり、第1回を、2月9・10日で、雪体験を実施した。

<1年間の参加者 子ども445人、大人331人、合計776人>

平成25年(2013年)4月~

のらえもんが発足して13年目、会員制になって5年目。会員数60家族、スタッフ17名でスタート。年間活動数は21回 を予定したが、そのうち3回は台風の接近・雨・雪の影響で、やむなく中止となった。いつもの活動をいつものように内容を深めながら実施してきた。が、みなかみ町藤原で「のらえもん自然塾」を4月・11月・3月と3回も実施できたことは、会員の皆様の協力の大きさを物語っている。また、森林塾青水がすすめる古民家再生プロジェクトに積極的に参加した。さらに、地元の皆さんと交流しながら「しそジュース」を作り、地元の活性化につなげようとした未来志向の行動力は、高く評価していいだろう。
今後は、足立区と藤原との双方向性の中で「成熟社会のなかでの生き方」を追求しながら活動をすすめていきたい。

<1年間の参加者 子ども300人、大人277人、合計577人>

平成26年(2014年)4月~

のらえもん14年目。会員数52家族、スタッフ17名でスタート。18回の活動を実施した。なんといっても一番の思い出は、24名が富士山の頂上に、やっと登った!ということだろう。2年越しの目標達成だった。それまで、鳴虫山・男体山・高尾山を登りながら富士山に対する準備をすすめていた。その願いが、やっと8月23・24日で達成されたのだから、喜びは大である。なによりも、目標を立て、準備し、実行するという過程を通して、「結果を得た」ということに大きな価値がある。
藤原での活動は、4月「野焼き」・7月「キャンプ」・9月「しそジュース作り」・10月「紅葉」・3月「雪原での遊び」の5回実施し、藤原の人々および森林塾青水の人々との交流を深めることができたことは、大きな収穫である。
藤原との付き合いは、これからも末永く続けていきたいと思う。それは、都市生活者の基盤・・・水・空気・電気・食料・心の癒しとしての風景・建築材など・・・の生産者であることに気づくためである。生産者の基盤がしっかり確保されていることが、都市生活者であり続けられる必須条件だからだ。そこのところを、ずっと意識し続けて欲しいと願っている。
「あだちNPOフェスティバル2014」に、のらえもんは初めて参加した。9月21日足立区役所中央館1階アトリウムにはたくさんの人々が見えられた。のらえもんは、藤原での活動の様子の紹介および藤原の特産品・・・フキ菓子・古着を利用した草履の販売をした。同時に、体験コーナーを設け、草木染めとウグイス笛つくり実施した。どちらも大変盛況であった。子どもたちが恐る恐るハンカチを染める姿が印象的であった。
次年度以降も、田んぼ・藤原・足立の三つを太く・多様に結びつけながら、親子および会員の絆を深めていきたいと思う。

<1年間の参加者 子ども234人、大人232人、合計466人>

平成27年(2015年)4月~

のらえもん15年目。会員数38家族、スタッフ10名でスタート。18回の活動を実施した。
8月に実施した尾瀬沼ハイキングでは、子どもの視線に「なるほどな!」と気づかされた。平松健人君が、活動の様子を4ページのアルバムにまとめてくれた。その写真を見ると、大人とは違う「見方」をしていることだった。関心の向き方が違う。そういうところにもしっかりと付き合っていくことが、大人の配慮であり優しさなのだと教えられた。
28年度は、そのことを十分に生かしながら、子どもの気持ちにしっかりとより寄った活動を進めていきたい。

<1年間の参加者 子ども178人、大人197人、合計375人>

平成28年(2016年)4月~

のらえもん16年目。会員数48家族、スタッフ・協力者17名でスタート。19回の活動を実施した。
今年度の大きな特色として、①古民家での宿泊体験②川の生き物・海の生き物調べ③日光茅ボッチの会、をあげることができる。三回にわたって古民家宿泊を活かした活動は、その輪を広げてくれた。草木染めは、1日目に模様をつくり定着液に放り込んでおく。3日目に、一本の紐にぶら下げて乾かす様子は、一畝田の風景にほどよく調和するのだった。足立区の助成を受けて実施した川の生き物・海の生き物調べは、海の魅力を感じられた。そして、日光茅ボッチの会が主催する「かんじき体験とメイプルシロップ」では、限界集落の中で地道に活動を続けている姿に感銘した。
あらためて、仲間と活動できることの幸せをかみしめる一年でもあった。

<1年間の参加者 幼児18人、小学生142人、中学生38人、高校生5人、大人207人、合計410人>

平成29年(2017年)4月~

のらえもん17年目。会員数51家族、スタッフ・協力者10名でスタート。15回の活動を実施した。
足立区内の会員数が減る中で、北区からの会員が4家族に増えた。その北区からの会員が積極的に活動に参加してくれたことは、のらえもんにとって大きな力になった。北区の会員に共通したことは、自らHPで情報を探してきたことや口コミで情報を入手していることであった。関心があり自らの活動による情報の入手が、「参加」を促したものと推測される。うれしいことである。

田植え・稲刈り・新米の販売・注連縄づくりの活動は、8回目になる。田植えの後のいちご狩りとビール工場見学は、親子の楽しみである。稲刈りの収穫体験は、新米の購入意欲へつながり、さらには注連縄づくりへと繋がっているようだ。9回目を迎えたスキー教室は、大型バスから中型バスへと縮小しながらも続けてきた。「やっと滑れるようになった」と笑顔を見せる親子に出会うと、「中止にしなくてよかった」と、疲れが吹き飛んでしまうのだった。
今年度初めて実施した「押し花遊び」は、心を落ち着けてじっくり楽しめた。活動的なものの多い中で、図工室で頭を働かせながら手作業することにも参加して、気持ちの余裕を自らで作り出して欲しいと思う。年1回の登山は、のらえもんにとって欠かせない活動の一つになってきた。夏休み・一泊二日に限定されるが、汗をいっぱいかきながら歩き続ける行為に、困難に立ち向かう自分自身への挑戦意欲を培ってもらえればと思う。

<1年間の参加者 幼児34人、小学生54人、中学生8人、高校生9人、大人201人、合計306人>

平成30年(2018年)4月~

のらえもん18年目。会員数51家族、スタッフ・協力者10名でスタート。17回の活動を実施した。
「同じ事」でも「続け」ることを「繰り返し」ながら少しずつ内容の改善・充実につなげてきた18年であり17回の活動であった。
そのような活動の流れの中で、大きな取り組みがあった。それはカイコの飼育の観察記録を、栗原さんが写真で丁寧にまとめてくれたことだ。繭から糸を取り出すところの記録は、なかなか書籍でも見当たらないほどの力作である。
これまでカイコの飼育は、卵を配布し紙芝居を読む程度で、その後は各保育園や学校にお任せしていただけであった。のらえもんとしても、何か参考になる記録を残せないだろうかと考えていたのである。
もう一つは、藁の利用方法として納豆作りの記録を掲載したことだ。これも、栗原さんが挑戦してくれた。食卓になじみ深い納豆は、身近な材料でできることに気づいてもらいたかった。
藁の利用では、注連縄作りを毎年実施している。その藁の存在は、プラスチック製品の普及ですっかり薄れてしまった。が、手間・暇をかければ、藁は畳・ムシロ・袋・肥料・雨具・小物などに利用できるきわめて重要な資源なのだ。そして、使用後はすべてが土に帰ってくれるのだ。
1年振りに復活したサケの飼育と放流、初めて挑戦したクズの蔓でかご作り、久しぶりの篆刻、ゲンジボタルの鑑賞にうっとりした夏の土呂部キャンプと、本年度もたくさんの活動を、内容の改善を図りながら実施できたことを喜び合いたいと思う。

<1年間の参加者 幼児36人、小学生103人、中学生11人、高校生4人、大人239人、合計393人>

2019年4月~

のらえもん19年目。会員数56家族、スタッフ・協力者10名でスタート。13回の活動を実施した。
今年度は色々な自然災害が多かった。その影響を受け、のらえもんの活動を中止したものが3回あった。台風による河川の氾濫でサケの遡上が悪くなり採卵は減少し、教材として回せないため中止した「サケの受精卵の配布と放流活動」、また新型コロナウイルスの感染拡大防止のために「梅見物と早春の植物観察、そして河川敷で親子で遊ぼう」が中止になった。
今年度も今までの活動を受け継ぎながら新しい要素を加え、内容の充実に努めることができたと自負している。押し花遊びは3回目を実施し、回を重ねる毎に活動の広がりが見えてきた。道具も充実してきた。そのため来年度も継続し、コースターやテーブルクロス作りに挑戦しようと考えられるようになった。身近な草花を押し花にしておくことで、様々な工夫をこらすことができることは大きな発見でもあった。また、藤原での活動に一区切りをつけるために、大変お世話になった民宿関ヶ原の女将様への感謝のイベントを27名の協力で実施できたことは、大切な礼儀であったとふり返っている。    
同じ様な活動でも、人・気候が変われば素晴らしい新鮮な活動になることをたくさん実感した一年間であった。

<1年間の参加者 幼児23人、小学生105人、中学生6人、高校生1人、大学生1人、大人213人、合計349人>

2020年4月~

のらえもん20年目。会員数46家族、スタッフ・協力者10名でスタートし、16回の活動を計画した。が、コロナ禍のためほとんどが中止になり、わずかに5回のみの実施となった。
20周年記念式典・祝賀会を12月6日に予定したが、これも中止となり、とても残念であった。
コロナ禍で恐る恐る実施した5回であったが、この活動を通して人との出会いの喜びや刺激に、あらためて新鮮さを感じたのであった。と同時に、みんながいっしょになって話したり活動したり食事をしたりすることは、どれほど心の壁を低くし親密感を増し共に生きようとする希望を与えてくれるかを、強く教えてくれたのであった。

<1年間の参加者 幼児1人、小学生23人、中学生2人、大人40人、合計66人>

2021年4月~

のらえもん21年目。会員数43家族、スタッフ・協力者8名でスタートし、17回の活動を計画した。が、コロナ禍のため、わずかに8回のみの実施となった。
田んぼ体験活動は2年連続で中止となり、会員の皆様から残念がる声をたくさんいただいた。あらためて、田んぼ体験活動は人と自然との一体感を感じとらせてくれるものであり、心の故郷的な要素を持っていることを教えてくれたのだった。    
コロナの影響でお互いの離れた活動を求められ、家族単位で活動をすることに重きをおいてきた。その中で見えてきたことは、個と全体のバランスをとりながら効果をあらわし、なお親密さを深めることができた。そして、活動の連続性の大切さを十分に知らされた。

<1年間の参加者 幼児13人、小学生58人、中学生5人、高校生2人、大人104人、合計182人>

2022年4月~

のらえもん22年目。会員数58家族、スタッフ6名でスタートし、14回の活動と新米とイチゴおよび桃の直販協力を実施した。
多くの活動がコロナ禍で中止になっていたが、今年度は、以前と同じように活動を進める事ができた。特に、のらえもんの活動の柱である田んぼ体験活動を3年ぶりに開催でき、会員同士のつながりを広めることができた。    
キャンプでカヌーを実施したこと、山の中の温泉を目指した登山、願いを込めて作ったしめ縄飾り、石を割って見つけた化石など、14回の活動すべてが子どもに寄り添ったものになったことを、会員一同喜び合いたい。
スタッフの層を厚くするために活動の進行役を分担しはじめたことは、会運営の自然な成り行きだろう。
参加者数は、コロナ前の水準に戻ってきた。

<1年間の参加者 幼児37人、小学生109人、中学生16人、高校生1人、高専生1人、大学生2人、大人226人、合計392人>

2023年4月~






代表 古高 利男

里山散策(日光市栗山郷土呂部)

田植え体験(毎年5月)

夏キャンプ(毎年7月)

稲刈り体験(毎年9月)

スキー教室(毎年1月)

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