「のらえもん」とは、「野良で働く人」という意味です。 この言葉の中に、自然のことを学んだり体験したりしながら、自然の仕組みの不思議さに気づいたり、驚いたり、感心したりできたらいいな、この自然がもっと 豊かになればいいな、そして人と自然が、みんな友達になれるといいな、という願いをこめています。 のらえもんの活動は、より本物の自然に触れながら、自然の仕組みに気付き、驚き・感心するなかで、自然を友だちと思う心情を深めようとしています。

ページトップヘ▲

のらえもんアーカイブス

2018年度 カイコの飼育日記と繭から糸取り

2020年度 カイコの飼育日記

2022年度 カイコの飼育日記

2023年度 カイコの飼育日記

2021年度 カイコの飼育日記~足立区内

2021年5月3日(月)
冷蔵保存中の蚕種を外に出しました。


2021年5月14日(金)
15頭孵化しました。


2021年5月16日(日)
多量に孵化しました。


2021年5月17日(月)
今年は約220頭の飼育に挑戦します。


2021年5月18日(火)
孵化より2日目。


2021年5月18日(火)
挿し木の準備。


2021年5月19日(水)
桑の木に集まるムシ達。


2021年5月22日(土)
孵化後6日目、日々の世話。


2021年5月24日(月)
孵化後8日目、蚕種孵化の結果報告。


2021年5月25日(火)
カイコの里親募集中。


2021年5月30日(日)
孵化後14日目。


2021年6月3日(木)
孵化後18日目。


2021年6月5日(土)
桑の葉採り。


2021年6月6日(日)
孵化後21日目。


2021年6月7日(月)
拡座(かくざ)。


2021年6月8日(火)
いよいよ5令虫。


2021年6月12日(土)
大体のカイコが5令虫になりました。


2021年6月13日(日)
繭づくりの準備。


2021年6月14日(月)
早速、繭玉づくりです。


2021年6月15日(火)
繭玉が出来るまで。


2021年6月19日(土)
やっと給桑の見通しがつきました。


2021年6月20日(日)
集団移動。


2021年6月21日(日)
元気のないカイコ。


2021年6月23日(月)
本日の様子。


2021年6月23日(水)
蛹化完了。


2021年6月25日(金)
収繭(しゅうけん)。


2021年6月29日(火)
不良繭。


2021年6月30日(水)
羽化。


2021年7月1日(木)
玉繭(たままゆ)。


2021年7月12日(月)
冷凍庫から取り出し。


2021年5月3日(月)
冷蔵保存中の蚕種を外に出しました。

掃き立て日を5月20日頃としました。
外に出してからの積算温度、2~3週間で孵化するようですが気温の予測は困難なので間をとって2.5週間(17日間)前の本日、外へ出しました。



保存はいろいろな条件を組合せ、一般家庭で飼育するのに一番都合の良い方法を探し出したいと思います。

その条件は
親蛾の違い(2頭)、
冷蔵開始の時期の違い、
中間処理をしたか・してないか、の組合せで8通りあります。
冷蔵時期の違いで耐暑性が卵にあるかどうか、中間処理として春先に数日間外気に晒し、一時的に覚醒させると孵化日が集中するという情報があったのでその確認です。
その他、自然環境下で放置しておいた種紙は90パーセント以上の確率で孵化したので、耐暑性はあるようです。ここで中間処理の有効性を確認します。



2021年5月14日(金)
15頭孵化しました。

冷蔵庫から外に出して11日目で孵化しました。約1200粒あるうちの15粒です。



毛蚕(けご)を白い平筆を使って若葉へ移動しました。



2021年5月16日(日)
大量に孵化しました。

今朝、大量に孵化してました。



これまでに孵化した後の抜殻を数えると全部で約175粒。



昨晩までの抜殻の数は約65粒でしたので、今朝、孵化したのは約110頭ということになります。去年は片手間で飼育するには丁度よい約20頭。そろそろ打ち止めです。



中間処理をしてない種紙に変化はありません。



桑の葉は、小鳥からの置き土産が隣地にありました。隣の人にとって桑は雑草で気にも留めてないと思い、黙って頂戴してます。



2021年5月17日(月)
今年は約220頭の飼育に挑戦します。

今朝は、刻んだ葉っぱを与えました。まだまだ小さいので枯葉を処分すると一緒に毛蚕も処分しそうで出来ません。
結局、昨晩までの3日間で285頭孵化しました。数を調整するため、1・2日目に孵化した約65頭を処分し、昨日だけで孵化した約220頭の飼育を始めます。本日が孵化より1日目です。小さなプラスチックケース二つにそれぞれ約100頭づつ入ってます。



2021年5月18日(火)
孵化より2日目。

今朝は、刻んだ葉っぱをの間に沢山のカイコがいるので、敷き紙代わりの大きな葉っぱを入替えました。昨日与えた刻んだ葉っぱは完全に枯れてしまうまで、そのまま。カイコは柔らかい葉っぱの裏側から食べています。



毛蚕の状態と違い、頭部が白色、腹部が灰色のツートーンになっているのが分かります。



2021年5月18日(火)
挿し木の準備。

桑の葉は隣地にあるもので、例え200頭でも、4令虫位まではもつと思います。目の前に葉っぱがあると大変便利なので、我が家でも栽培してみようと思います。いろいろ調べると、クワはイチョウと同じ雌雄異株の植物でイチョウの雌株にギンナンがなるように、クワも雌株にしか実をつけません。挿し木で増やすことが出来るそうなので、ホームセンターで「さし芽・種まきの土」を購入してきました。



栽培するなら実がなるほうが良いので雄株と雌株それぞれの差し穂を採りに行こうと思います。
懐かしいものが出てきました。左の植木鉢は12年前、右は6年前、2人の息子達が小学校で使っていたものです。学校教材は丈夫ですね、100均の品物なら劣化して直ぐ割れてしまいます。



2021年5月18日(火)
桑の木に集まるムシ達。

雌株は実がついているのですぐ見付かります。河川敷に行く途中の、廃校になった小学校の外構で見付けました。



クワキジラミ。幼虫と羽化したばかりの成虫がいます。奥の方にはそれを捕食するテントウムシの幼虫。



クワキジラミの成虫。



小鳥のフン。この中の種が我が家の隣で発芽したのです。ウチのほうに落してくれれば良かったのに!



ここからは河川敷の写真です。この白いもやもやはクワキジラミの幼虫のお尻から出ているロウ状の分泌物で、その中で身を隠すようです。このムシがつくと葉っぱが奇形になったり、カイコの餌としての質を低下させるようです。河川敷は通気が悪いようでクワキジラミだらけでした。



クワキジラミとその天敵ナミテントウムシ。



そして、なんと河川敷の桑の木は全て実をつけているのです。実をつけていないのはまだ花もつけられないような背の低い若木だけでした。桑の木も稀に雌雄同株があるとのことですが、この地域はその稀な木が集まっているのかもしれません。
しょうがないので、その若木から今年出た新しい枝を、差し穂として採ってきました。細くて失敗しそうです。



日陰で風通しの良い所に置いておきます。根っこ出てくるかな?



余った葉っぱは今後のためペーパータオルと交互に重ね、チャック付ビニール袋に入れて冷蔵保存しておきます。



2021年5月22日(土)
孵化後6日目、日々の世話。

2令虫までは体の色がツートーンです。小さいほうが1令虫でしょうか、脱皮の様子は小さすぎてわかりませんでした。



給桑は2回/日、掃除は1回/日、行ってます。朝の掃除前の写真です。一晩で葉っぱをきれいに食べてしまっています。左・220頭、真ん中・520頭、右・孵化待機のケースです。



プラスチックケースの中は、葉っぱが萎れないよう適度な湿度を保たせる為、ペーパータオルに水分を含ませ、その上にコピー用紙を敷紙にし、新しい葉っぱを入れています。枯葉を処分する時が大変でカイコと一緒に捨ててしまわないよう虫メガネで点検しながら行っています。



2021年5月24日(月)
孵化後8日目、蚕種孵化の結果報告。

少し大きくなりました。



昨日で孵化がほとんど終わり、全体の孵化成功率は73%でした。
中間処理の有効性は確認できませんでした。中間処理をすると処理をしていた(冷蔵庫の外に出していた)日数分、孵化が早まるだけで孵化開始日の2日目に最高値に達し、3日目で大体の孵化が終了します。孵化の集中日は中間処理をしても、しなくても変わりありません。
しかし、冷蔵の開始時期により孵化成功率が大きく変わりました。写真右側4片の種紙は産卵後3週間で冷蔵。本格的な暑い夏を経験していません。その成功率は49%。写真左側の4片は季節が冬に移った頃の12月初旬に冷蔵。その成功率は96%。暑い夏を経験させた方が成功率が高かったのです。
冷蔵時期を変えた目的は、蚕種が東京の暑い夏には耐えられないだろうという仮説を確かめるつもりでしたが、逆に夏期は蚕種にとって成熟期だったのです。
ただ、1頭の親蛾は平均500粒の卵を産みます。上手に越冬孵化させれば95%の孵化成功率で475頭の毛蚕が誕生します。475頭を一般家庭で育てるのは大変な事ですから、カイコの飼育をする時は、繭玉から糸をとる事を目的とし、それ以上のことは専門の業者に任せる事が賢明だと思います。今年度は可能な限り、大量のカイコを飼育しますが、羽化はさせず繭玉の有効利用を考えたいと思います。



孵化成功率49パーセントの4片の種紙。



孵化成功率96パーセントの4片の種紙。



抜殻は薄黄色。



2021年5月25日(火)
カイコの里親募集中。

今朝は皆、頭を上にあげ、同じ格好で動きがありません。これを脱皮前の「眠(みん)」という状態で、動かすと脱皮不良になるとのことです。給桑、掃除はほどほどにしておきます。

一般家庭で100頭以上のカイコを飼うにはそれなりの覚悟が必要なのですが、今年は2頭の親蛾から約1200粒の卵、73%の孵化成功率で約880頭の毛蚕が誕生しました。孵化集中日の前後に出てきた約160頭はすでに処分しましたが、現在約720頭のカイコを飼育中です。200頭は繭玉を作るところまで育てられると思うのですが700頭となると自信がありません。 (数は抜殻を数えただけなので多少前後します。)

里親を募集します。興味のある方は連絡して下さい。10頭だけでも…

shikahama_noraemon@yahoo.co.jp




2021年5月30日(日)
孵化後14日目。

体長2cmを超えるカイコもいます。



2021年6月3日(木)
孵化後18日目。

腹部も白くなり、眼状紋や半月紋がはっきり分るようになりました。給桑は朝晩に加え1~2回、計3~4回行っています。
体の色は黒っぽい者、真っ白で紋が見えない者など、ばらつきがあります。
孵化からの日数と体長3㎝位なので4令虫のはじめ位だと思います。



2021年6月5日(土)
桑の葉採り。

これからに備え桑の葉を採りに行ってきました。



2021年6月6日(日)
孵化後21日目。

成長の早いものは5令虫になっていますが、体長にもばらつきがあり著しく成長の遅い小さなカイコもいます。



食べ残しと糞の掃除前と後です。



丸一日での食べ残しと糞。



抜殻。



2021年6月7日(月)
拡座(かくざ)。

窮屈になって来たので段ボール箱を利用し、飼育面積を約2倍に拡げました。



2021年6月8日(火)
いよいよ5令虫。

4令虫から5令虫へ脱皮したときの抜殻がたくさん出てきました。全体の1割位の頭数が5令虫になりました。



成長の遅かった小さなカイコは死んでしまいました。



今日は頭を上げたままのカイコが多い気がします。褐色のカイコはこれから脱皮するのでしょう。脱皮したばかりのカイコも落ち着くまでじっとしているのだと思います。5令虫では生涯食べる桑の葉の8割を消費すると言われてます。これから1週間位が一番大変なのです。



2021年6月12日(土)
大体のカイコが5令虫になりました。

全体の8~9割の頭数が5令虫になりました。ここで頭数を数えると155頭でした。



食べ残しと糞の掃除前と後です。



丸一日での食べ残しと糞。



とにかくよく食べます。気が付いた時に葉っぱを与えてますが、2~3時間できれいに食べてしまいます。



2021年6月13日(日)
繭づくりの準備。

蔟(ぞく)をトイレットペーパーの芯と厚紙で作りました。

* 蔟(ぞく)=カイコが繭を作るための場所。



トイレットペーパーの芯は半分に。



厚紙に切込みを入れ。



組み立てて完成です。飼育頭数より多くの部屋を用意しました。



2021年6月14日(月)
早速、繭玉づくりです。

昨晩、目の前の葉っぱに興味を示さず、上を向き体を反らせているカイコがいました。 作ったばかりの蔟(ぞく)へ移すと繭玉を作り始めていました。



丸々と太ったカイコ。



食欲旺盛です。



大きく、ごつごつした糞。



2021年6月15日(火)
繭玉が出来るまで。

14日 8:40撮影



14日 14:40撮影



14日 22:55撮影



15日 11:40撮影



2021年6月19日(土)
やっと給桑の見通しがつきました。

繭玉を作り始めたのは全体の4割程度の頭数です。



動きが鈍く食欲も落ちてきたようです。体色は黄色味がかり、どのカイコも繭玉を作り始めそうです。



大きくなり、横幅5cmのフレームからはみ出してしまいます。



2021年6月20日(日)
集団移動。

昨日の晩、上を向き体を反らせているカイコの集団がいました。



早速、残りのカイコ全頭を蔟(ぞく)へ集団移動させました。



このような具合です。



昨日から今日にかけて蔟(ぞく)から逃げ出してきたカイコ達、まだ30頭ほどいます。



昨晩、蔟(ぞく)へ移動したカイコが柔らかく水っぽい糞をしていました。これはもう直ぐ糸を吐くという合図です。



2021年6月21日(月)
元気のないカイコ。

蔟(ぞく)へ移動しても逃げ出してしまい追いかけ回したせいでしょうか、元気がありません。生育不良になってしまいました。5頭ほどは糸を吐かずに死んでしまいました。



残りのカイコ18頭を蔟(ぞく)へ移動させました。今度は集合住宅風の立て置きにしました。



2021年6月23日(水)
本日の様子。

大体のカイコは繭作りを終えています。



一昨日、移動させたグループ。



残り4頭はまだ葉っぱを食べています。



2021年6月23日(水)
蛹化完了。

一番始めに糸を吐き始めたカイコの様子を観てみます。
吐糸開始日 6月13日(日)
繭玉完成日 6月15日(火)



毛羽を取り除きました。



カッターナイフで切込みを入れ、様子を見ると完全に蛹化してました。幼虫から蛹になった時の抜殻も見えます。今後は糸を吐き始めて10日目のカイコの繭玉を収穫します。



テープを貼って元に戻し、羽化を待ちます。



2021年6月25日(金)
収繭(しゅうけん)。

6月15日(木)に糸を吐き始めたカイコの繭玉を収穫しました。



ビニール袋の口を縛り、冷凍庫に入れ凍死させます。その後は順次収繭・冷凍し、全てが揃ったら天日に晒して乾燥させます。



2021年6月29日(火)
不良繭。

6月19日(土)に糸を吐き始めたカイコの繭玉を収穫しました。今日が収繭のピークで34頭分、明日は20頭分くらい。



本日までに見付けた不良繭。数字は糸を吐き始めた日にちです。



成長不良によるもので蛹にならず幼虫の状態で死んでいます。廃棄処分しました。



蔟(ぞく)の壁面に癒着してしまい、繰糸に不向きなもの。真綿に加工できそうなので冷凍・乾燥処理します。



形がいびつなもの。これも真綿に加工できそうなので冷凍・乾燥処理します。



2021年6月30日(水)
羽化。

一番成長の早いカイコが羽化しました。
吐糸開始日 6月13日(日)



蛹から羽化した時の抜殻がありました。



お腹が小さいのでオスです。



凛々しい顔をしていますが、この小さな羽では飛ぶことは出来ませんし、口も退化して水を飲むことも出来ません。メスが孵化するのを待ち、交尾の後は衰えて死んでしまいます。今年は大量の卵を持て余してしまいましたので羽化させるのはこのカイコのみにします。



2021年7月1日(木)
玉繭(たままゆ)。

繭の収穫も残り僅かです。カイコの吐糸始めの最終日は6月27日(日)なので収繭の最終日は7月7日(水)になります。成長の一番遅いカイコと昨日羽化したカイコを比べると2週間の成長差が出たことになります。

今日は玉繭(たままゆ)がありました。玉繭(たままゆ)は2頭のカイコが共同で作ったもので、明らかに大きく、右側の通常の繭玉と比べるとよくわかります。念の為に重さを量ると約2倍ありました。このような繭玉は繰糸時、絡まってしまうので不良繭として扱われます。



2021年7月12日(月)
冷凍庫から取り出し。

梅雨の合間の晴天を狙い、冷凍庫の中の繭を取り出し乾燥させました。日中は車のボンネットの上、夜間は中へ取り込みます。

不良繭と合わせて全部で134個の繭、重量を量ると210gです。数日間繰り返し、重量が半分程度になるまで乾燥させます。



代表 古高 利男

里山散策(日光市栗山郷土呂部)

田植え体験(毎年5月)

夏キャンプ(毎年7月)

稲刈り体験(毎年9月)

スキー教室(毎年1月)

ページトップへ▲